2013年8月山行記録

17.赤牛岳(野口五郎岳、水晶岳)

Time:
◆8月26日(月)/曇り上空晴れ
高瀬ダム(1270m)600−930烏帽子小屋(2510m)950−1240野口五郎小屋(2870m)1255−1310野口五郎岳(2924.3m)1315−1325野口五郎小屋泊
◆8月27日(火)/晴れ時々曇り
野口五郎小屋535−745水晶小屋(2900m)750−825水晶岳(2986m)835−922温泉沢ノ頭930−1105赤牛岳(2864.2m、昼食)1140−1540奥黒部ヒュッテ(1500m)泊
◆8月28日(水)/曇り時々晴れ
奥黒部ヒュッテ705−905平ノ渡渡船場1020=1035−1235御山谷(昼食)1250−1340黒部ダム(1450m)−1355バス停1405=1421扇沢
Notes:
二百名山で本州で残っているのは、赤牛岳になっている(あと北海道に3山残っている)。ガイド本などは3泊4日で紹介されているが、2泊3日で行くためには、高瀬ダムから入山し、野口五郎小屋で1泊、2日目水晶岳、赤牛岳を越えて奥黒部ヒュッテ泊、3日目黒部ダムへ下山のルートを選んだ。1日目、水晶小屋まで行けたが、水晶小屋は狭くて混雑し、食事も簡単なものしかでないので、野口五郎小屋泊とした。

最初、8月19日に入山予定していたが、赤牛岳を通過する日に雨が降らないことで天気予報を調べていると、結局一週間遅れて26日の入山となった。その前日の25日(日)に七倉温泉駐車場に21時すぎに着き、車中泊した。

26日(月)、8月中は高瀬ダムまで登る乗合タクシーの開始時間が5時半と30分早くなっている。5時40分頃、大町から来た人のタクシーに乗り、2000円のところ、半分の1000円ですんだ。
高瀬ダム、6時ちょうどの出発。風があって結構寒い、カッパ上を着ている。5時30分の一番のタクシーで来た人を順次抜かしていく形となる。全部で20人くらいか。ブナ立尾根、北アルプス3大急登とかいわれているが、道も良くて、標高差で1200mほどしかなく、普通に歩いて3時間半、コースタイムはかなり甘い。トップの人(年齢ほぼ同じ)とほぼ同じ時刻に烏帽子小屋に着いた。正面に目指す赤牛岳が赤く大きい(左下写真)。
赤牛岳を望む 烏帽子小屋前で

9時30分と予想よりかなり早い時刻に烏帽子小屋に着いたので、あとはのんびりと稜線歩きを楽しむ。まだ残暑厳しい折で、半袖シャツは腕が焼ける。帽子は周囲にツバありが有効。三ッ岳に近づくころに槍ヶ岳が見えてくる(左下写真)。立山、剣岳は最初からずっと見えている(右下写真)。
槍ヶ岳が見える 正面は立山、右:剣岳、手前右:烏帽子岳

裏銀座コースというだけあって見晴らしは最高に良い。水晶岳を正面近くに望むようになると、鷲羽岳も見えてくる(左下写真)。烏帽子小屋から3時間ほどで野口五郎小屋に着く。まだ12時40分、十分水晶小屋まで行けるが、水晶小屋のキャパシティーを考えてここ泊まりとする。正面近くに野口五郎岳が見えているので(右下写真)、明日頂上を踏まない巻き道ルートを取れるように今日に頂上まで登ってくる。
水晶岳(二つの岩峰)、左端:鷲羽岳 野口五郎岳を望む

野口五郎岳は二等三角点の山、左下写真は三角点に座っているところを撮った。右下写真は稜線から見た野口五郎小屋。早い到着で、同じ単独行の男性数人とビール、焼酎で歓談して時間をつぶした。夕食17時、朝食も5時。夕食はいろんな種類のテンプラ、美味しかった。部屋も混んでなくて、ゆっくりと寝れた。
野口五郎岳(2924.3m) 野口五郎小屋を望む

27日(火)、夜半に雨が降り出し、どうなるかと思ったが、天気予報も晴れてくるといっているし、出発時にちょうど止んだ。カッパを着るかどうか迷っていたが、着なくてすんだ。でも少し寒いので歩き出してすぐにカッパ上は着た。また多くの登山者より10分ほど遅いスタートだったが、巻き道を通っている間に一番前になった。だんだん霧が晴れてきて、歩き出して1時間もすれば晴れてきた。岩稜のなかなか楽しい道で、槍、穂高、水晶、鷲羽岳と楽しく見えてきた。
槍ヶ岳、右:穂高 水晶岳を望む

水晶小屋までくると、黒部五郎岳、薬師岳も見えてくる(右下写真)。
鷲羽岳を望む 黒部五郎岳を望む

野口五郎小屋から3時間弱で水晶岳に着く。日本百名山の一つでまたの名を黒岳というように黒い山です。1994年7月に登っている。ピークは2つあり、北峰に三角点(2977.7m)があるが、南峰の方が高く2986mとなっていて、こちらに水晶岳の標識がある。皆が登るのもこちらの方です。
水晶岳(2986m) 薬師岳を望む

水晶岳までは登る人は多いが、赤牛方面へ行く人は少ない。だれも来ないかと思っていたら一人すぐ後からきた。雲の平でテント泊したという若い人。水晶岳から2時間半で赤牛岳(三等三角点)に着く。だれもいないので、ゆっくりと昼食。水晶小屋泊の登山者はすでに下山しているから。後から来た雲の平からの人にシャッターを押してもらう。
赤牛岳への稜線から水晶岳を振り返る 赤牛岳(2864.2m)

薬師岳を正面に望む(右下写真)。振り返れば、南方向には、水晶岳の先に槍ヶ岳も見えている(左下写真)。
水晶岳を望む 薬師岳を望む

奥黒部ヒュッテ(左下写真)までは、下り5時間のコースタイムを4時間で下った。途中、水晶小屋泊の若い女性二人を追い越した。結局、野口五郎小屋からはちょうど10時間かかった。16時まえに着けてほっとした。

28日(水)、今日は平ノ渡で黒部湖を船で渡る。その船の時間が10時20分、渡し場まで2時間なので、8時出発で間に合うが、朝食6時で、7時すぎに出発した。まず東沢を渡り(右下写真)、黒部川の右岸沿いを多くの木のハシゴを通過していく。
奥黒部ヒュッテ 東沢を渡る

渡し場までの中間あたりで、黒部川が黒部湖に変わる(左下写真)。渡し場で1時間以上待って、船が来る(右下写真)。
黒部川が黒部湖に変わる 渡し船が来る

黒部ダムまでは3時間かかった。昨日会った女性の一人が車を七倉温泉駐車場に停めているということで、相乗りで扇沢から七倉までタクシーで行くことになり、黒部ダムまで一緒した。
船上で、ダム湖をバックに 黒部ダム

扇沢までの関電トロリーバスは1500円。扇沢から七倉までのタクシー代は6200円で、一人3100円、二人ともほどほどの料金になりハッピーだった。大町温泉の薬師の湯につかってから東京に戻った。

入山を一週間天気待ちしただけあって、天気に恵まれ、3日間雨に濡れなかった。周囲の山々も十分堪能した。赤牛岳、北アルプスの最も奥深い山です。


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