花の四姑娘山トレックと大姑娘山(5025m)登頂

2016年7月6日~7月15日、10日間の記録

西遊旅行の頭書のツアーに参加した。7月4日出発が満員で6日発のツアーになったが、花の咲くシーズンに合わせたこの時期がベストシーズンらしく他社もこの時期に集中していた。しかし、山への登頂という意味では雨の多い花の咲く時期は必ずしもベストシーズンではなさそうでした。参加者は9名、男性7名、女性2名、70才以上4名、60才台5名、平均年齢68才の高齢者ツアーです。

6日、四川省の成都への飛行機は全日空の直行便を利用できるようになったので楽です。また夕方便であり、日本各地からも当日に成田に集まれる。成都着は22時過ぎ、市内のホテル泊。
7日は登山基地の日隆(リーロン)まで向かうが、この道が問題である。当エリアは2008年5月の四川大地震で壊滅的被害を受け、ツアーも中断されていたが、最近再開された。まだ最短距離250kmの巴郎山(バローザン)峠越えルートは使えず(今年9月開通予定?、4WDなら今年も時間制限はあるが通れた)、南回りの夾金山峠越えルートも使えず、北回り約600kmの馬尓康ルートとなった。このルートは汶川まで高速道路が完成し中国の国力を示していたが、日隆町中の道路工事が全面工事中で、施工管理が粗雑で時間一方通行となり、予定の18時を大きく過ぎた21時前のホテル、日月山荘到着となった(3150m)。
8日は長坪溝へのハイキングです。高所馴化で、高山植物の観察と四姑娘山の雄姿を眺めることが目的です。バスで15分ほど登った登山口からハイク開始。

四姑娘山、長坪溝登山口

森林が多い渓谷の中、平坦な整備された道を歩き、枯樹灘でピクニックランチです。中国人は馬で行きます。
長坪溝、枯樹灘リュウキンカ

今日は上部は雲がかかっていて、四姑娘山は見えない。
サクラソウ属プリムラ・シッキメンシス四姑娘山上部が見えない

9日、大姑娘山のベースキャンプ、老牛園子(3600m)までの予定。8時30分にホテルを出発。登山口の海子溝入口で入山許可関係を済ませ、登山道を登ると、四姑娘山(スークニャン)が雲の中から姿を現す(右下写真)。
大姑娘山登山口、海子溝入口四姑娘山が雲の中から姿を現す

BC着は15時すぎ。老牛園子は3600mとされているが、高度計からは3700mほどある感じです。朝から昼すぎまで晴れていたが、曇りから、夕食後に雨が降り出す。
クサジンチョウゲ老牛園子、BC着(3600m)

10日、高度順応日、大海子、花海子と言われる湿原のある池を訪ねる。エーデルワイスを見つけたと思ったら、あちこちとたくさん咲いていた。
エーデルワイス花海子の池

珍しいアツモリソウは右下写真の1株のみでした。帰りは別ルート経由で花々の観察を行ったため、古木を渡しての川渡りのハプニングがありました。
エーデルワイスアツモリソウ

11日、アタックキャンプ(4350m)へ移動。4200mの昼食ポイント付近にプルーポピー、イエローポピーの群落が見られました。
プルーポピーイエローポピー

左下写真はAC着前に見た大姑娘山の姿です。明日は、コル経由稜線を頂上まで往復です。AC着後、明日に備えてガレ場を全員で130mアップした。また花の観察もした。
右上に大姑娘山を望む、左下にコルAC着(4350m)、正面にコル(4700m)

12日、早朝まだ暗い5時15分の出発です。コルまで2時間、さらに頂上まで1時間は予定通りでした。8時10分、大姑娘山に到着。その前に、コルから左下写真の四姑娘山が望めた。ACで4350mに調整した高度計は4900mにも達していなかった。
四姑娘山(6250m)が見える大姑娘山(5025m)登頂

大姑娘山では我々グループで貸し切りです。狭い頂上ですが、集合写真を撮りました。9名+日本人ガイド1名+現地ガイド3名です。
大姑娘山(5025m)登頂、全員の写真

大姑娘山頂上からは珍しく晴れ間が続き、変わりゆく雲の姿でいろんな四姑娘山を写真に収めることができた。右が二姑娘山(5276m)、四姑娘山主峰との間のギザギザが三姑娘山(5355m)です。四姑娘山主峰(6250m)は、1981年同志社大学隊により東南稜経由(写真で見える)で初登頂された。
四姑娘山(6250m)全景

下山してACで昼食後、BC(老牛園子)まで下った。下山時にも花が見られた。
ホワイトポピーユリの仲間?

13日、日隆まで下山。昼過ぎの到着で、午後はゆっくりと荷物整理に時間を費やせた。
14日、バスで成都まで戻る。早めの6時30分出発としたが、日隆の町中の道路工事中個所でトラックが横転し道を塞ぎ、通行可能となっても、交通警察の指示で、12時からの下り通行可となり、約5時間の遅れが生じた。途中で、昼食、夕食を済ませ、成都のホテルに着いたのは、24時少し前になっていた。
15日、9時5分の全日空直行便で、15時25分成田戻り。

感想
1.登頂日の天気に恵まれた。雨は夜によく降ったが。前後の日程の人はこのようには見えなかっただろう。
2.高齢者が多かったが、ガイドの適切な指示で、ゆっくりと登り全員登頂できた。
3.現在の大姑娘山登山はほぼ日本人に限られている。前後に、西遊、アルパイン、クラブツーリズムなどのツアーが入っていた。西洋人はほんの数人出会った。中国人の登山者はなし。トレッキング、ハイキングはあるが(今回接した限り)。
4.来年からは道路が開通し、登山者が戻ってくるとの話であるが、どうであろうか?日隆の町は建物がほとんど利用されていない、明かりが見られない、閑散とした町であった。



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