2017年2月山行記録

4.黒川金山跡より黒川鶏冠山(1710m)

Date:2017年2月28日(火)、曇り
Time:
三条新橋登山口(760m)815ー910藤尾分岐(1150m)915−950黒川金山跡(1250m)955−1015坑道跡−1020登山道戻り(1330m)1030−1105立岩沢(1480m)1110−1200黒川鶏冠山(1710m)1230−1325ノゾキノタワ(1420m)1330−1348黒川金山跡1355−1510登山口
Notes:
黒川鶏冠山には2002年7月に柳沢峠からの往復で登っている。近くに金山跡があることを知り、国道411号そばの三条新橋から金山跡を経て、黒川鶏冠山に登る道がバリエーションルートとして昭文社地図に記載があることも知った。黒川金山は武田信玄の発掘で、武田氏の軍資金を支えたと言われている。その遺構を訪ね、雪の黒川鶏冠山に登るのが今回の目的です。
8時前に三条新橋ゲート前に到着すると、3台のダンプトラックが停まっていた。この泉水横手林道の工事用の車で、ゲートのオープンを待っていた。近くの集落から係りの人が車で来て鍵を開けた。この人から「ゲートは産業廃棄物の不法投棄などを避けるため通常は閉められている、金山にはいろいろと怖い伝説、噂がある」との話を聞かされた。

左下写真の右側に右下写真の駐車のスペースがあり、数台停めるには十分な広さです。その先が登山道となっている。着いた時は、周囲の山々は白く、天気も曇りで上は雪が降っている感じでした。天気予報は晴れてくるとの予報です。
三条新橋登山口ゲート(下山時撮影) 三条新橋駐車スペース(下山時撮影)

最初の元林道部分は崩壊個所が数個所ある。20分ほどで黒川谷を木橋で渡る。すぐ上にはコンクリート製の橋脚が残されている。その上が滝になっている、きれいな渓谷です。橋を渡って、標高差300mほどを登って藤尾への分岐からトラバース道になる。そして、再度黒川谷を渡るようになると、黒川金山跡に着く(右下写真)。ここは黒川金山跡循環歩道の入り口にあたる。
黒川谷にかかる橋 黒川金山跡の道標

循環歩道は通行止めとなっているが、行ってみる。雪道で道ははっきりとしないが勘をたよりに周回して涸れ沢を渡り登り返した所に坑道口を発見した(左下写真)。すでに崩落しているが、入り口にはフェンスが張られていた跡がある。崩落前の写真を見ていたのでわかった。
坑道口から5分ほどの雪中トラバースで登山道に戻れた。坑道口にはこちらから入った方が早いことがわかった。北面の急斜面になるので軽アイゼンを着ける。大久保尾根とのコルにあたるノゾキノタワまで10分ほどだったが、アイゼンは必要だった。立岩沢まで南面のトラバース道になり。ほとんど雪はなくなったがそのまま行き、立岩沢で、そこから上の斜面の道に雪がないことを確認してアイゼンをはずした。立岩沢から40分で黒川山と鶏冠山のコルに着く。4方向の道標になっている(右下写真)。ここから10分ほど岩場もある雪の道を登ると黒川鶏冠山に着いた。気温も下がって、-2〜3℃と寒くなっていた。
黒川金山坑道口跡(崩落) 鶏冠山のコル、4方向の道標

黒川谷の源頭には三角点峰の黒川山(1710m)があが、それはさきほどのコルから左の稜線を登ったところにある。雪のため今回は行かなかった。その黒川山の北にあって、山頂部に小岩峰が並び、ニワトリの鶏冠(トサカ)mのようで目立つことから、鶏冠山と称し、鶏冠神社の小祠が置かれている。山梨百名山の標識もこちらにあり、黒川鶏冠山とも呼ばれている(下写真)。1710mは黒川山の標高だが、鶏冠山もほぼ同じ高さです。
黒川鶏冠山全景 鶏冠山(神社、1710m)


昼食後、岩場を注意して歩きコルに戻る。左下写真の正面の稜線を行けば(道標にはないが)、黒川山に行ける。南側の斜面に入れば、急に雪はなくなり、右下写真の落ち葉の深いじゅうたん道をジグザグに下って行く。
鶏冠山のコル、正面稜線を行くと黒川山 落ち葉のじゅうたん

ノゾキノタワで再度アイゼンを着ける。途中から黒川鶏冠山が望める(左下写真)。黒川金山跡に着けば、アイゼンを外す。この間20分位です。
黒川鶏冠山を望む 黒川金山跡よりノゾキノタワ方向を望む

15時すぎに車のところに戻った。ちょうど3台のダンプトラックも仕事を終えて、帰っていくところだった。

黒川鶏冠山に登るには、落合集落から登るのが一番短時間で登れるが、この黒川金山跡経由ルートは、坑道口さがし、雪の時期と相まって、不確かな道を探しながら登るという面白さがあった。常に、国土地理院の地図をダウンロードした14.000分の1地図と昭文社地図を見て、次はどちら方向に行くかを楽しむことができる。時間的にも登りが4時間程度とちょうど良い距離です。平日で、もちろん人に会うことはありません。自分だけの世界を楽しめます。

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