スペイン旅行、8日間

2017年3月13日〜20日

クラブツーリズムの上記ツアーに参加した。正式名称は、「8つの世界遺産めぐり 情熱のスペイン8日間」です。参加者は27名、内男性8名、夫婦連れが6組でした。イベリア航空の直行便利用で、バルセロナからタラゴナ、バレンシア、ラマンチャ地方、グラナダ、ミハス、セビリア、コルドバと回り、最後にマドリッド、トレド。その中から、バルセロナのサグラダ・ファミリア、グラナダのアルハンブラ宮殿、トレドを中心にして、簡単な写真報告とします。

13日(月)成田発11時20分、マドリッド着17時30分、定刻通り。

14日、サグラダ・ファミリア教会の見学。名前しか知らず、バルセロナにあることも直前までよく知らなかった。まず、名前の意味、”サグラダ”がスペイン語の辞書で”聖なる”であり、全体として、”聖家族”の意味を確認した。1882年に建築家フランシスコ・デ・ビヤールが着工し、アントニ・ガウディが引き継いだが、彼の死後(1926年)、いまだに建設が続く未完の教会です。バルセロナのシンボルとなったガウディの死後100年にあたる2026年完成を合言葉にして建設が進められている(一方で、完成は50〜100年後ともいわれている)。完成すればイエスと聖母をあらわす2本の塔を中心に、イエスの「生誕」、「受難」、「栄光」からなる3つのファサードとそれぞれに4本ずつの塔、福音書家に捧げる4本の塔、合計18本の鐘楼が建てられることになる。

サグラダ・ファミリア教会全景サグラダ・ファミリア教会の内部

左上のよく目にする全景写真は、ガウディが生前に完成させた”生誕”ファサードの4本の塔で、教会の側面にあたる(ガウディ広場からの撮影)。右上は教会内部の写真で、天井が高い。

ステンドグラス自然採光の柱が美しい

ステンドグラスと、自然の採光をうまく取り入れた柱が美しい(上写真)。
左下写真、生誕ファサ−ドは、数多くの彫刻で飾られている。右下写真、教会正面にあたる栄光ファサードは現在工事中です。100年以上にわたり継続して教会の建設が進められるというキリスト教のヨーロッパでの力に感服した。

生誕ファサードの入り口上の彫刻群正面の栄光のファサード(工事中)

15日のラマンチャ地方の風車見学。コンスエグラという町から少し車で登った小高い丘に約10基の白い風車があり、風車の内部は見学可能で、この地発祥のドン・キホーテ像が飾られている。丘の上は特に風が強く、長く外にはいられない。周辺には現在の風力発電の風車が数多く設置され、回っている。

ラマンチャ地方の風車コンスエグラ、風車とバスと町並み

グラナダに入り、夕食後、ライトアップされたアルハンブラ宮殿の夜景を見学し、フラメンコショーを鑑賞した。左下写真は、アルバイシンの教会の展望台から見るアルハンブラ宮殿で、夜の戸外は冷えて寒かった。フラメンコショーは、洞窟内のこじんまりとしたタブラオ(レストランバー)で真近かで見たが、昼間の疲れもあるのか皆さんうっとりとしている人が多く、40数年前にマドリッドで見たのと比べて静かな雰囲気だった。

アルハンブラ宮殿の夜景グラナダでのフラメンコショー

16日、華麗なイスラム文化と質実なカトリック文化が渾然と混じりあう古都がグラナダで、その中心にあるのが有名なアルハンブラ宮殿です。アルハンブラ宮殿は大きく分けて、ナスル宮殿、カルロス5世宮殿、アルカサバ、ヘネラリーフェの4つの部分から構成される。敷地が広いため、日本語の説明を受けても十分に把握できない。左下写真は、14世紀に建設されたイスラム文化の傑作建築といわれるナスル宮殿、アラヤネスの中庭です。そして、右下写真は、観光の白眉と案内本に書かれているライオンの中庭です。
アルハンブラ、ナスル宮殿、アラヤネスの中庭ナスル宮殿、ライオンの中庭

ヘネラリーフェは、王宮の東、徒歩10分の場所にあるグラナダ王の夏の離宮です。水をふんだんに利用した庭園が美しい。左下写真、細長い水路が設けられ、たくさんの噴水から水が絶え間なく降り注いでいる。水は山から水路で引かれている。

ヘネラリーフェの中庭ヘネラリーフェからアルハンブラ宮殿の全景

17日、アンダルシア地方の中心都市、セビリアの見学です。ここにはスペイン最大の規模を誇るカテドラルがある。左下写真、15世紀ゴシック様式の大聖堂、幅116m、奥行76mの規模は、ローマのサンピエトロ寺院、ロンドンのセントポール寺院に次ぐヨーロッパで3番目の大きさを誇る。右下写真はカテドラルに付設された高さ98mの鐘楼、ヒラルダの塔。12世紀末のイスラム建築です。塔のてっぺんに「信仰の勝利」を象徴する青銅の女性像が飾られており、この像が風によってくるくるむきを変えることから、ヒラルダ(風見鶏)の名が付けられた。

セビリア、カテドラルセビリア、ヒラルダの塔

セビリア観光のあとは、コルドバまでバスで走り、昼食後、コルドバ市内観光(巨大なモスク・メスキータと花の小径など)。そして、17日夕方には、首都マドリッドにたどり着いた。

18日、プラド美術館見学、40数年前に一度入場しているが、もちろん中身の記憶はない。はじめてと同じです。入口が最近変更になったようです。館内は撮影不可のため、外景1枚と内部で可能な像の前での1枚の写真のみです。展示絵画では、エル・グレコ「聖三位一体」、ルーベンス「三美神」、ゴヤ「裸のマハ」「着衣のマハ」「カルロス4世の家族」などが目に着いた。

プラド美術館外景プラド美術館内部

午後はトレドまで1時間ちょっとのドライブです。高速道路が完備したので快適です。そしてこのようなスペイン周回の観光ドライブ旅行が可能になりました。下写真はトレドの町を川を隔てた外側から眺めた写真で2枚で全景です(中央部は重なっている)。その中央にある高い塔がカテドラルです。スペインのキリスト教首座大司教座であり、スペイン・カトリックの総本山いわれている。右の四角形の要塞がアルカサル(軍事博物館)です。

トレド全景1トレド全景2

トレドの町にはバス駐車場から何段かのエスカレータで小高い丘の町に登れる。町を散策しながらサント・トメ教会で、エルグレコの「オルガス伯の埋葬」を見学し、カテドラルの前を通って、トレドの中心となっているソコドベール広場のカフェでお茶タイムし、そしてマドリッドに戻った。
トレドのカテドラルソコドベール広場でお茶タイム

7日目に当たる19日(日)にマドリッド12時20分発、成田へは、20日(月、祝)9時35分着、定刻通り。

マドリッド、トレドは40数年前の学生時代に一度、単独の個人で来ているが、バルセロナのあるカタルーニャ地方、バレンシア地方、アンダルシア地方は初めてだった。40数年前であり、マドリッド、トレドもはじめてと変わりないが、それでもスペイン2回目で片言のスペイン語がわかるというのは強味だった。イスラムとキリストの複合文化を肌で感じ、特にキリスト教のヨーロッパにおける強大さの理解につながった。世界中、どこを訪れても(山でなくとも)、新鮮さを感じる。


トップへ戻る