2020年12月記録

19.小笠原諸島を歩く6日間(乳房山)

Date:2020年12月4日(金)〜9日(水)
Notes:
コロナ禍で国外に出れない中で、それに近いものを探すとすれば、まだ行ってない中で小笠原を考えた。ちょうどGoToトラベルの東京適用と相まって、12月から小笠原ツアーが数多く出るようになった。西遊旅行でも同じ6日間でもいろんなツアーがありその中で「歩く」ツアーを選んだ。具体的には、父島と母島のそれぞれ低いながらも最高点に登るツアーです。申込み開始日に8名の満員となったこのツアーもさすがに昨今のコロナ感染第3波で4名に半減した。男性3名、女性1名、平均年齢68才。小笠原村における感染防止に向けてPCR検査が実施されており、事前に陰性を確認して出発できた(検査にご協力いただきたいということで、強制ではなく希望者に実施)。

4日、午前10時竹芝桟橋ターミナル集合で、11時出港。1000kmを24時間かけて小笠原諸島に向かう。レインボーブリッジの下を通過し、東京湾の景色を眺めながら。客室は2等寝台、コンパートメントタイプの2段ベッドだが、乗客定員を半分に絞っているため2段分を使用でき、2階部分に荷物を置けるので、すごくゆったりとしていた。ちなみに定員は894名で、半分に近い370〜380名の乗船だったようです。レストランでの昼、夕、朝食も席が半分で混雑もなかった。地域共通クーポン券が使用できる。

竹芝桟橋でおがさわら丸に乗船 レインボーブリッジを通過

5日、午前11時、父島の二見港に入港。2名はポートロイドというコンドミニアムに荷物を置き(他2名は別の宿)、昼食後、13時より父島ネイチャーウォークへ出発する。車で長崎展望台へとまず向かう。途中で二見港が一望できる(左下写真)。
父島二見港を望む ランタナ

長崎展望台には小笠原の固有植物や固有動物の説明看板がある。ランタナ、ムラサキカタバナ、テリハハマボウなどの花が咲いていた。続く、夜明山付近では、タコの木、マルハチ、ムニンノボタンなどが見られた。
テリハハマボウ タコの木

東平アカガシラカラスバトサンクチュアリは、柵で囲まれた保護地域で入林許可を受けたガイド同行が必要なエリアです。説明板の中のアカガシラカラスバトの写真が左下写真です。父島の最高点は中央山319mで、車道からほんの少しの歩きで到着できる(右下写真)。このあと、コペペ海岸に立ち寄ってから宿に戻った。
アカガシラカラスバト、説明板の写真 中央山山頂(319m、三等三角点)


夕食後、19時30分から2時間ほどのナイトツアーに出かける。事前説明があまりなかったので、何があるのかと思っていたが、かなり驚きの生物に出会えた。最初は二見漁港でサメとエイだった(左下写真)。餌の魚を入れると寄ってくる。いつも観光でおこなっているようです。道路ではオカヤドカリがいた。続いて行った暗い道路で、オガサワラオオコウモリを探して見せていただいた。また、幻想的に光る菌類に属するグリーンペペ、正式名称はヤコウダケも見せていただいた。
サメとエイ オカヤドカリ



6日、今日は千尋岩(通称ハートロック)トレッキングの日。車で小港園地まで走り、9時の出発です(左下写真)。雨が降っており、雨具着用です。

小港園地P 常世ノ滝

15分ほどで常世ノ滝を眺め、途中、ガジュマル、固有植物の茂る森を抜け、戦跡などを見て、10時45分頃に今日の最高点、衝立山298m(左下写真)を通過し、11時20分に父島の南端、通称ハートロック、南島の望める場所に着く(右下写真)。ちょうど良い具合に雨も一時止んで、傘なしで昼食がいただける。
衝立山、298m 父島南端、ハートロックで南島を望む

千尋岩は左下写真の岩を指し、ハートロックとは、赤土がむき出しになった斜面が海から見てハート形になってることからこの赤土部分を指す。11時45分に出発して来た道を帰るが、一部ルートを変えて、戦跡、例えば、右下写真のトラックの車輪を見学した。今は人一人が通れる道だが、昔はここをトラックなどが通ったということです。
千尋岩 戦跡、トラック車輪

13時40分頃に小港園地に戻った。時間が早かったので、帰路、小笠原海洋センターに立ち寄った。ここはアオウミガメを飼育している。子ガメから親ガメまで数百頭のウミガメを飼育しているそうです。
アオウミガメ標本 アオウミガメ実物

7日、7時30分のははじま丸(左下写真)で母島の沖港に向かう。9時30分に母島着。今日はこれから小笠原の最高峰、乳房山463mに登る予定だが、下船したところで会った現地ガイドの話では、今朝大雨警報が出たので、乳房山には一緒に登れないという話だった。現在雨は小雨であり、登れないという話はまったく意外だった。とりあえず今日の宿、クラフト・イン・ラメーフに徒歩で向かう。今回の添乗員の紙谷さんは東京の西遊旅行本社と連絡を取り、状況を説明し、小雨なら現地ガイドなしで山に登ることの了解を得た。もちろんメンバーは登ることに異議なしで、再出発することになった。
ははじま丸で父島を出港 登山口で靴の掃除

右上写真、登山口で泥落としマットで靴に付着した泥、種子を落として、10時40分出発です。小雨から雨にと降り方は少し増えたが、雨具と傘があり、また、途中に東屋が2ヶ所あり、12時22分に乳房山に着いた。記録写真と草に隠れている三角点の写真を撮り、第2東屋に戻って立ったまま昼食を摂った(12:55〜13:10)。
乳房山登山口の標識 乳房山山頂、463m

メンバーの中に野鳥愛好家がいて、母島だけの固有種メグロを見つけることができて満足そうでした。14時40分、登山口に戻った。午後からは雨もかなり降ってきたので、宿に戻って、濡れた衣類、靴などを乾かした。
乳房山三等三角点(最新標高462.4m) キノコ

8日、南崎・小富士ハイキングの日。12時出港のははじま丸に乗って父島に戻るため、11時には港のある大村に戻ってくる、8時から11時までの3時間のトレッキングです。車で15分ほど走った都道最南端が出発点です(左下写真)。
母島、都道最南端 左:姪島、右:妹島

7時55分出発、ずっと平坦な道を行くが、途中ガイドさんの植物他の説明が数多くある。天気は小雨が降ったり止んだりです。9時23分に小富士到着、最も低い富士山とのことです、昔は三角点があったらしいが、今は左下写真の標示板のみです。ここからは向島、姉島、妹島、姪島が望める(右上写真)。また、南崎が望める(右下写真)。
小富士、86mの標識 南崎を望む


この後、南崎海岸に立ち寄り(左下写真)、車のある都道最南端に戻った(10時50分)。
南崎海岸から小富士86mを望む 父島二見港、見送りの船

大村沖港で靴、衣類を着替え、弁当を食べてから、母島を12時に出港し父島に14時に戻った。すぐにおがさわら丸に乗り込み、東京に向けて15時出港。たくさんの小船(10漕以上)が並走して見送ってくれる、最後はダイバーが海に飛び込むセレモニーもある(右上写真)。

9日15時竹芝桟橋着。

感想他。@毎日雨が降ったが、すべて予定の行動が実施でき良かった。小笠原最高峰母島の乳房山にも雨の中登れた。A小笠原の固有植物、海の生物、陸の生物を楽しむことができた。Bコロナ禍の中、マスク着用他種々の制約もありましたが、GoToトラベル対象の恩恵もあり、また少人数のツアーとなり個人的にはラッキーでした。


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