アイスランド大周遊2022年10月10日〜20日、11日間の記録 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
西遊旅行の「アイスランド大周遊(10月10日出発)」に参加した。参加者は11名。ご夫婦2組、男性3名、女性4名、最高齢は81才の男性。 10日22時30分成田発のカタール航空でドーハ乗り換え、コペンハーゲン着が11日14時10分。アイスランド航空に更に乗り換えて11日22時30分レイキャビーク着、時差9時間を加えて、33時間の空の旅だった。ドーハ行も、レイキャビーク行きもほぼ満席に近く、コロナ禍からは完全に脱した感じです。 12日、第3日、バスツアー1日目。島の南西に位置するレイキャビークから南海岸国道1号線に沿って東方向へ反時計まわりの一周に出発する。初日の天気は曇り空。車窓から見えるのは地面から激しく湧きあがる水蒸気と地熱発電所、新たな大地が誕生するアイスランドは同時に地熱活動が盛んな場所である。バスは1人が2席分で14名分、即ち定員28名ほどの小型バスです。
最初の訪問地は落差約65mのセリャランスフォスの滝。
滝の裏側に回り込めて、水しぶきと轟音を間近に感じることができた。
続いては スコゥガフォスの滝。落差約60mでその幅が約25mある。滝の上部へと散歩ができる。あいにくこの時は小雨が降っていた。どちらの滝も海岸から近いところにあり、太古の時代には海岸の断崖だった場所です。
次は海で、真っ黒な砂浜が特徴の黒砂海岸、レイニスフィセラ・ビーチ。この黒い砂は、玄武岩質の溶岩を含む岩が流れてきて、海岸線沿いに残り、現在のような奇妙な地形になった。
アイスランド最南端である海に突き出た断崖のディルホゥラエィ、同じく玄武岩の柱状節理が発達している。今日の宿泊はキルキュバイヤルクロイストゥルのラキ・ホテル。夜、オーロラをホテル屋上から眺めたが、ほんの少し短時間見えたそうだが、私は見えなかった。
13日、第4日、バスツアー2日目。今日は天気が良い。東へ1時間ほど走った休憩ポイントから、ヨーロッパ最大のヴァトナヨークトルVatnajokull氷河とアイスランド最高峰クヴァンナダルスニュークルHvannaldshnukur山(2110m)が望める。またうまく天候に恵まれたものです、昨日の天気ではこうは見えないでしょう。
一走りすると、柱状節理を流れ落ちる滝、スバルティフォスの滝。暖かいのか、ダウンを手に持っている。
続いて、ヨークルサクロン氷河湖に到着する。ヴァトナヨークトル氷河の最南端にある氷河湖で、青く澄んだ湖面には巨大な氷が浮かんでいる。
水陸両用車でクルーズツアーに出かける。案内係はフランス人の若い女性、氷を試食させてくれる。
湖から海に移動する。湖からはアイスランド最短の川が海に注いでおり、溶けだした氷河を海へと運んでいる。その氷を持って帰って、今夜いただく。 今夜の宿は、東海岸まで走って、ブレイダルスビークのホテル泊。夜、曇りで、星なし、オーロラの可能性低い。雨も少し降り、オーロラはまったく見えなかった。
14日、第5日、バスツアー3日目。今日は東海岸から北部のミーヴァトン湖まで。低いながらも山間部を横断する。天気は雪である。まるで北国に来た感じです。車窓から見える景色は真っ白になり、左下のドライブストップ地点の写真でその雰囲気はわかると思います。昼食のレストランへは国道1号から枝道の901号に入って進むと羊も一緒に進む。
Moorudalurという地名の場所はキャンプ地のような場所で、牧場と教会とレストランがある。しかし、食事は前菜料理と主食のスープであるが、とても美味しかった。
昼食の後は、デディフォスの滝に向かう。デディフォスは「落ちる滝」を意味し、幅100m、落差45m、その水量はヨーロッパ最大、ヴァトナヨークトル氷河に水源を発し、圧倒的な水量を誇る。しかし今日見えるのは、雪曇りの白い雪面に幅広の滝の落下部分がわずかにわかる程度です。
続いて訪れたのは、坊主地獄のように灼熱の泥水のあふれ出るナマフィヤットル
15時すぎに、ミーヴァトン湖の望める場所に到着した。
ミーヴァトン湖も大西洋中央海嶺の通っている場所で、近くにグリョウタギャウがある。「ギャウ」とは地面の割れ目のことで、ユーラシアプレートと北アメリカプレートの分かれ目「海嶺」が通っている場所です。マグマが地面の割け目から地上に到達して冷え固められ、新しい地面となって東西に動いていく。この割れ目のことを「ギャウ」という。 ミーヴァトン湖に近いホテルに宿泊する。
15日、第6日、バスツアー4日目。ミーヴァトン湖周辺の観光、ディムボルギル、黒い城。
現地ガイドのシグルンさんが案内板で説明をしてくれる。溶岩が作り出した奇妙な風景、迷路のような「黒い城}を歩く。天気は小雪が昨日から続いている。
続いて、疑似クレータ群の景勝スクートゥスタジル。 「神々の滝」ゴザフォスの滝。中央の細い流れを挟んでほぼ対称に流れ落ちる姿は端正で、神々しささえ感じさせる美しい滝と言われている。
移動してアークレイリの町へ。フィヨルドの付け根に位置する北部アイスランドの中心都市であり、大学をはじめとする文化研究施設もこの町に集中している。町の中心部の目印はアークレイリ大聖堂。近くのレストランで昼食をとる。そのビルから見下ろした港、海釣りクルーズ船などが出港する。 午後は移動のみで、トイレ休憩をとりながら北西部に位置するロイガルバッキのホテルに宿泊する。元学校を改造したそうです。夜オーロラ鑑賞で外には出たが、少しは出現しているようですが絵にはならなかった。
16日、第7日、バスツアー5日目。今日はレイキャビークに戻る日。元々午後にPCR検査を予定に入れて計画されていたので、時間的に余裕がある。日程表になかったが、グラブロクのクレータを観光することになった。ところが風の強い日で、途中までで止めた人もいた。駆け足で往復した。
そして「BONUS]という商業施設に立ち寄った。お土産品購入が主目的です。 昼食はラム料理だった。レイキャビークのグランドホテルに戻った。
夜9時からオーロラ鑑賞ツアーに出かける。久しぶりのオーロラ鑑賞日和で、5日目にして最高のオーロラ日となった。(S氏撮影)
17日、第8日、バスツアー6日目。レイキャビーク市内観光の日。まずハットルグリムス教会、旧市街を望む丘にそびえ立ち、町のどこからでもよく目立つ町のシンボル的存在。内部はルター派教会らしいシンプルな造り。展望台までエレベータで登り市内を一望した。
次は、迎賓館、ホフディハウス。1986年にレーガン大統領とゴルバチョフ書記長が冷戦の終結を協議した場所。1909年にフランス領事館として建てられた。外部の見学のみで、内部入場はできない。
続いて、市庁舎、チョルトニン湖から国会議事堂。チョルトニン湖は市民の憩いの場所で、水鳥に餌を与える人が多く近くで見られる。湖畔に市庁舎や国会議事堂が並ぶ。
昼食の後、バスで空港の近くまで走って、有名なブルーラグーンに入浴する。世界最大の屋外温泉施設と言われており、湖のような広さを持つ。
青に乳白色が混じった温泉水は皮膚病に効果があるとか。水着をつけて入浴する。シリカパックで顔を白く塗り写真におさまる。ビール一杯もついていて、ゆっくりと温泉内を周遊し温まる。 今夜のオーロラ鑑賞は、不活発で見えなかった。
18日、第9日、バスツアー7日目。ゴルデンサークルと呼ばれている見どころ多い観光地を最終日に巡る。シンクヴェトリル国立公園のギャウは広く雄大である。右下写真は西側の北アメリカプレートの端に立つが、東側のユーラシアプレートとの間は2kmもあるとの話です。その間はシンクヴァトラ湖に注ぐ河川が流れている。シンクヴァトラ湖の底はギャウとなっていてダイビングなどでギャウを覗くツアーに人気があるそうです。断崖の上からギャウを見学しながら川のある低地の方に降りて行くのが観光ルートとなっている。
このギャウが、昨日訪れた温泉、ブルーラグーンにつながっている。まさしく「天地の生まれる場所」アイスランドを象徴する場所である。
次が大間欠泉。ゲイシール大間欠泉は噴き上げる熱湯の高さは70mに及んだそうだが、1916年以降はほとんど活動を中止した。現在活動しているのはストロックルの大間欠泉で、これは高さ30m程度の熱湯を約7分間隔で熱湯を噴き上げていた。
案内板にその仕組みが表示されている。英語で間欠泉を意味するガイザーの語源はこのゲイシールからきている。もともとゲイシールとはこの大ゲイシールを指すものだった。
続いてグトルフォスの滝。グトルフォスとはアイスランド語で「黄金の滝」の意味。陽の光を受けた滝が黄金に輝くことからこの名前が付けられたそうです。太陽に輝いていなかったが、そんな雰囲気は感じられる。幅70m、落差32mと書かれているが2段に分かれていて、スケールの大きい滝です。
最後に全体地図を載せます。添乗員の植竹さんが地図上に踏破したルートをマーキングした地図です。第3日から第7日で島を一周し、第8、9日はレイキャビーク周辺を観光した。
19日、第10日は、7時45分レイキャビーク発、13時コペンハーゲン着15時45分発、22時45分ドーハ着。 20日、第11日は、1時55分ドーハ発、18時35分成田着で帰国した。 成田での検疫は、コロナワクチン3回接種済の人は、スマホのMySOSアプリに事前登録して「青色」画面になっていれば、その画面を見せるだけで通過できる。時間ロスがなくなった。 感想 1.アイスランドで一番見たかったのは、大地の割れ目「ギャウ」です。ギャウの連なりが海嶺となる、即ち「大西洋中央海嶺」、それが陸上で見られるのがアイスランドです。プレートは東西に非常にゆっくりとしたスピードで移動していく。東に進むものはユーラシアプレート、西に進むものは北アメリカプレート。両プレートの東西端は日本のフォッサマグナで、アイスランドで生まれた大地が日本で出会う。火山と地震と温泉で知られたふたつの国は、実は不思議な縁でつながっている(ダイアモンド社「アイスランド」より)。今回は、第5日、北部ミーヴァトン湖近くのグリョウタギャウと、第9日のシンクヴェトリル国立公園のギャウの2ヶ所を確認し、その大きさに圧倒された。 2.2番目に見たかったのは、オーロラで、第7日目に多いに堪能し、満足した。しかし、まともに見えたのはこの日だけで、天気他に左右されるので、見れて本当に良かった。 3.3番目は、さまざまな滝、火山と温泉、間欠泉、氷河/氷河湖などの自然とその地形になるだろう、そして、そこから生まれた地熱発電所と世界最大の露天風呂。 4.アイスランドで一番良かったと思ったのは、食事、どの食事も美味しかった。お値段も高いのだろうが。 5.そして感じたのは、食事代、ホテル代、ビール代などの物価とそれにつながる収入/年間給与、どちらも日本の1.5〜2倍程度であるが、それなのに幸福度ランキングは高いことです。税率も高いが、高福祉国です。一方で日本はこの30年間、物価も上がらないが給与も上がらず、成長していない、「日本病」で取り残されている、それぞれの国は少しづつ成長しているのに、日本は停滞している。 |