+++ 2307アフリカ

ビクトリアの滝・喜望峰 アフリカ3カ国

2023年7月12日〜18日、7日間の記録

クラブツーリズムの「ビクトリアの滝・本格サファリ・喜望峰・テーブルマウンテン 気軽にアフリカ3カ国7日間」に参加した。参加者は5名で、男性2名、女性3名、29才の若い女性の参加には驚いた。申込時9名だったのが5名と少人数に減少したが、催行決定日ツアーだったのでラッキーだった。

12日は成田空港11時10分発シンガポール航空で、シンガポール乗り換え、翌日13日6時10分に南アフリカのヨハネスブルグ着いた。時差は7時間。そして再度乗り換えて、ジンバブエのビクトリア・フォールズ空港に12時50分に着いた。ジンバブエのダブルビザUS45ドル。車で町の中心近くにある新築のリゾートホテル、シェアウオーターズ・エクスプローラー・ビレッジに2時頃に落ち着いた。
飛行機内からは、ボツアナのマカディカディ・パンという湖の干上がった真っ白な塩の大きなくぼ地が良くみえたことと、着陸のかなり前からずっと続く水平な大地にビクトリア滝の水煙が良く見えたことを書いておかねばならない(標高約900m)。

ビクトリアの滝の観光は明日の予定で、今日の午後の予定は特になく、オプショナルでヘリコプターツアーに出かける人があわただしく出かけて行ったあと、自分は2日にわたって滝見学をすることを選択し、滝見物に出かける。町、滝の状況把握、偵察です。
滝の入場門までは徒歩15分くらいで着く。入口前にはお土産の露天が並ぶ。入場料がUS30ドルからUS50ドルに値上りしている。案内マップはUS1ドル。ジンバブエの通貨はUSドル使用です。
ジンバブエ、
ビクトリア・フォールズ空港に到着
ビクトリア滝、リビングストン像

ビクトリア滝は、最大落差108m、幅1.7kmでジンバブエとザンビアの国境に位置し、7月はちょうどよくきれいに滝が見えるベストシーズンにあたる。案内マップでジンバブエ側には16カ所のビューポイントがあることがわかる。まず最西端の@ビューポイント、ここに右上写真のリビングストン像がある。1855年にスコットランドの探検家リビングストンがこの地に到達し、その驚きをヨーロッパ世界に伝えた。
ビクトリア滝、@デビルズ・カタラクトビクトリア滝、Gメイン・フォールズ

左上写真は@から見たデビルズ・カタラクト、落差的には低いが滝水が南北から東西に方向を変える屈曲点に位置する。虹が出ている。右上写真はGから中央に位置するメイン滝。この後Oまで全部回った(明日の部にも写真あり)。GからOでは水煙が雨となって降ってくる。傘、カッパ必携です。
夕食はホテルで、ビールはジンバブエの「ザンベジ」US3ドル、安いと感じた。

スタンレー私営保護区、サイドライブサファリ、キリン

14日は、4WDで日の出前の出発で(日の出6時48分、出発6時15分)、スタンレー私営保護区にドライブサファリに出かける。気温は6℃とのことだがこれほど寒いとは思わなかった。案内には「風が強いので薄着の上着」と書かれている程度。窓のないオープンカーで道を走ると体感温度は完全にマイナスです。ダウンを持ってこなかったことが悔やまれる。毛布で体をカバーするがそれでも寒さに耐えるしかない。サイ、バッファロー、インパラ、キリン、シマウマには出会えたが、ゾウ、ライオンには出会えなかった(午後のオプションツアーで出会えたそうです)。
ドライブサファリ、シマウマドライブサファリの車

10時すぎにホテルにいったん戻って、車を変えて、ビクトリア滝観光に出かける。昨日と同じくジンバブエ側をビューポイント@〜Oの順に回る。左下写真はBからのデビルズ・カタラクト、右下写真はNからレインボー・フォールズからザンビア側のイースタン・カタラクト方向を眺めている。
☆英文資料によると、ビクトリアの滝は、地質的には、噴出した溶岩が冷えて固まりできた玄武岩地殻(約1億8000年前)に割れ目ができ、湖が形成され、クレイとライムの堆積物が割れ目を満たした。何十万年か前、ザンビア川が堆積物を切り開き最初の滝を形成した。そしてカットが続き、ゴルジュ/割れ目の形成も連続して続いた。現在の滝は8番目のゴルジュ/割れ目です。カタラクト島は9番目のゴルジュ、将来の滝道の通路のはじまりと信じられている。
ビクトリア滝、Bデビルズ・カタラクトNレインボー・フォールズ〜イースタン・カタラクト

午後からは国境を通過してザンビア側に入る。そして大橋を渡り、まずビクトリア滝を横から見学する。そして国立公園に入場する。イースタン・カタラクトを真近に望め迫力がある。
サンビア側、ビクトリア滝を側面からサンビア側、イースタン・カタラクト

左下写真はザンベジ川が流れていく方向にある大橋を望む。ここでは、バンジージャンプが行われている。1.7km巾で落ちてきた滝水が巾約100mの峡谷に流れて行くので、前へ行ききれずに水しぶきが高くあがる(水量最大時1000m近く立ちあがると言われている)。
そしてナイフスエッジを渡って最先端に向かう。ザンビア側はジンバブエ側より水煙からの雨の量が多い。おおいに濡れる。右下写真はサンビア側からレインボー・フォールズ方向を見ている。先ほど訪れたジンバブエ側のポイントが望める。
サンビア側から大橋を望むサンビア側からあジンバブエ側を望む

そして再度イースタン・カタラクトを眺めて滝見物は終了です。入場門から退園する(右下写真)。
遅めの昼食を見晴らしの良いイララ・ロッジで摂って、ホテルに戻った。休憩後、町の散策に出かけた。
サンビア側、イースタン・カタラクトサンビア側の入場門

15日は移動日です。ビクトリア・フォールズ空港10時25分発→12時15分着ヨハネスブルグ空港14時50分発→17時ケープタウン空港に着いた。天気予報、最高気温16℃、最低気温8℃の予報、南半球のため季節は冬ですが、それにしてもアフリカでこんなに寒いとは。ケープタウンのホテルに18時頃に着いたが、今にも雨が降りそうな肌寒い天気です。

16日、まずはテーブルマウンテンに向かい、ロープウエイ駅まで来たが、雨が降っていて周囲も望めず、運行中止で、先にケープ半島/喜望峰に向かう。1時間ほどドライブで半島を眺めながら海岸に降り立つと、崖の下に喜望峰の標識がありました。アフリカ大陸の最南西端と英語で書かれている。念願の喜望峰 Cape of Good Hope で全員の記念写真です。風も強く寒いが、ヴアスコ・ダ・ガマのインド航路発見を記念し、ポルトガルに希望を与えるという意味で命名されたという、喜望の地にたどり着きました。
喜望峰 Cape of Good Hope の標識で記念撮影 16 July 2023、am.10:02
The Most South-Western Point of The African Continent

続いて向かうのは半島の終点、ケープポイント。そこにはルック・アップ・ポイントと呼ばれる灯台が立つ展望台がある。展望台から眼下に半島の最南端ケープポイントが見える。海抜248mのこの展望台に立つ灯台は現在は使用されていない。代わって、海抜87mのケープポイントに新しい灯台が建てられ現在使用されている。
Look Out Point の灯台Look Out Pointから喜望峰を望む

ケープ半島の東海岸にボルダーズ・ビーチという場所がある。ここには多くのケープ・ペンギンが生息している。すぐ近くに住宅のある場所なのに、人をあまり怖がらず間近で観察できる。
ボルダーズ・ビーチ、ケープ・ペンギンボルダーズ・ビーチ、ケープ・ペンギン

テーブルマウンテンの南側斜面に、本格的植物園のカーステンボッシュ植物園がある。約9000種類の植物が栽培、研究されているとのこと。園内の遊歩道を散策する。
カーステンボッシュ植物園入り口カーステンボッシュ植物園

そして、テーブル・マウンテンを再訪する。ロープウエイは動いていて、ロープウエイ下の駅からはケープタウンの町並みの眺望が得られた。山頂駅に着き、平らな堆積岩(約5億年前の砂岩)でできているという岩の間の道を散策する(最高点は海抜1087m)。あいにく天気は曇りで下界の景色は見えないが、近くは見えるので納得できる。
テーブル・マウンテン、
ロープウエイ下駅から市街を見下ろす
テーブル・マウンテン、
ロープウエイ上駅舎

最後に、ウオーターフロントのショッピング街で買い物をして長い1日の観光は終わった。
17日はケープタウン空港10時40分発で帰国の途についた。機内からは晴れた空にテーブル・マウンテンの姿を得られ、思い残すことなく帰国できた。成田空港着は18日17時30分。
テーブル・マウンテン、遊歩道機内から見たテーブル・マウンテン

ビクトリアの滝と喜望峰、この二つが目的地であり、7日間の旅といっても往復3.5日、移動1日を除くと実質2.5日の旅に高いお金を払ってよく行くね、と思う人がいるのはわかるが、この旅は本当にコンパクトで行って良かった。本や地図だけではわからないものがある。行ってみないとわからないものがある。南半球、季節は冬ということもあるが、まずアフリカのイメージが変わった。アフリカ南部は灼熱の国などではなく、むしろ日本の方が灼熱の国だろうと感じる。喜望峰の地理的、歴史的意味、ビクトリアの滝のアフリカ大陸の平原に出現する姿、百聞は一見に如かずとしかいいようがない。
わずか5人の旅でしたが、今回お会いした人達は、まさしくそれを求めてやってきた人達だと思います。いわば同志、その一期一会の会話も楽しかったです。


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