ラダック・ザンスカールの旅(2)

レーからアルチ僧院へ

8月3日、
朝、ホテルの屋上からラダックの名峰ストックカンリが望めた。同じような高さの山々が並んでいたので、地元の人に確認した。

ストックカンリ(6150m)を望む(右端の山)

今日は、インダス川沿いの道路を下り、アルチ僧院の見学です。車で1時間近く走ると、ザンスカール川が南から北上してインダス川に合流する地点に来る(左下写真)。川の色の違いが鮮明です。インダス川は泥っぽい色、ザンスカール川は少し白っぽい色です。この川沿いに道があればザンスカールまでは近いのですが、今は道がなくカルギルからペンシラを越えて大回りするため3日かかります。道路建設が始まり2015年開通予定との話ですが、いつになるかはその時がくるまで解りません。厳冬期に凍ったこの川沿いを歩いて来るのを「氷の道チャダル」と呼んでいます。

ザンスカール川とインダス川の合流点ドライブ休憩(4台の4WD車)

アルチへは、本道と分かれてインダス川を渡って入る(左下写真)。ホテルに荷物を置き、昼食を食べてからアルチ僧院に向かう。アルチには僧院は4つあり、アルチ・チョスコル・ゴンパはチベット文化圏で一二を争う仏教美術の宝庫と言われ、後伝仏教の基礎を築いたリンチェンサンボ(958-1055)によって建てられたといわれている。

アルチ僧院へ向うインダス川に架かる橋アルチ僧院三層堂入口

その三層堂(スムツェク、右上写真)に入ると、三体の大仏立像(高さ約5m)が収められている。三層は三界をつらぬくスメール山を象徴し、西壁には観音菩薩(左下写真)、北壁には弥勒菩薩、東壁には文殊菩薩の巨像が立つ。壁画にも素晴らしいものが多く、私は緑ターラ女神が特に目に付いた(右下写真)。この三層堂の他にも見るべき堂がたくさんあり、とても消化しきれるものではない。ほんの一部をここに紹介した。

大仏立像、観音菩薩
Avalokiteshvara−the God of Compassion
The Green Tara(緑ターラ女神)

「チベット人は観音菩薩とその分身の二人の女尊、緑ターラ尊と白ターラ尊をチベットの守護尊と考えるようになった。」(参考文献2より)

ラダック・ザンスカールの旅(3)へ続きます。

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