ラダック・ザンスカールの旅(7)

ザンスカールの僧院訪問(3)カルシャ僧院の砂マンダラ作製

6日、カルシャ僧院午後の訪問です。砂マンダラの作製は、明日7日午前1時頃から始まる祈祷の後、午前5時過ぎから開始されるとの話である。砂マンダラは年2〜3回作製されるとのことで、今回の砂マンダラは左下写真のGUHYASAMAJAです。
本堂の前室では、チョッパを作っていた。チョッパは儀式のお供え物にするもので、本体は麦こがしで作り、バターを水で滑らかにしながら平にして本体に貼り付けて完成です(右下写真)。
一段下の左下写真は、お供え物として祈祷儀式の前に出されたチョッパです(8日午後撮影)。

GUHYASAMAJA、マンダラ図チョッパを作っている

7日午前のまだ暗いうちに僧院に着いた。1時から始まっていた4人の導師による祈祷がちょうど終了して、砂マンダラの作製が開始されようとしていた。右下写真下絵を描いているところです。チョークをまぶした糸を両端固定して真ん中を持ち上げ離すことにより下の板に白線が描かれる。

儀式の供え物チョッパ下絵を描いている

7日、8日と砂マンダラの作製が続き、下写真の作製は8日午後の訪問時です。砂マンダラの描き方は、色のついた砂を細い筒に入れ、それを細かく振動させながら少しずつ砂を落とし、細かい模様を書き上げていく(左下写真)。2日間でかなり完成に近づいた。
右下写真は、いろいろな色の砂のお皿と、砂を粗い砂と細かい砂に分けている作業を行っているところです。

砂マンダラ作製中、完成近し粗い砂と細かい砂に分ける作業

9日午後、砂マンダラ作製中のお堂(ラブラン)の正面です(左下写真)。屋上にはチベット仏教のシンボル、法輪と2頭の鹿の装飾が金色に輝いている。
砂マンダラ、GUHYASAMAJA(グヒヤサマージャ、秘密集会)の完成です(右下写真)。

カルチャ僧院、下のお堂(ラブラン)砂マンダラ完成

この後、導師達が砂マンダラの周りを回りながら、水瓶、旗などを置いていき、マンダラの上には天蓋が被され、色鮮やかな簾で装飾された厨子がつくられ、砂マンダラは人々の視線から隠される(左下写真)。そして、祈祷が始まる。

簾も下ろされ明日からの準備が整った祈祷が始まる

明日以降の詳細な予定は伺っていないが、マンダラの供養と同時に潅頂儀礼が行われ、潅頂を授かる弟子は観想の中でこのマンダラに入り主尊と一体化すると、ある。そして、最後に、砂マンダラは惜しげもなく壊され川に流される、そうです。

ラダック・ザンスカールの旅(8)へ続きます。

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