クンジェラブ峠越えパミール大横断の旅(その2)チラス、ギルギット〜ナンガパルバット、ラカポシを眺めて〜 |
5月2日、ベシャムからダスーで昼食、チラスまで一日かけてカラコルムハイウェイをマイクロバスで走る。道は舗装路ではなく、所々悪い。右下写真の途中の村は昨年の洪水被害を受けた場所であり、村落の修復工事を行なっているとの看板があった。
夕方チラスで岩絵を見学した。ストゥーパ、仏像、動物、幾何学的な絵柄が、砂漠の岩場に描かれている。
5月3日、チラスから1時間ほどでナンガパルバットのビューポイントに着く。今日も快晴、ナンガパルバットの長い稜線とディア・ミール壁が望める。
さらに1時間ほどで、インダス川とギルギット川の合流地点に到達する。東方のスカルド方面から流れ下ってくるインダス川は、北西から流れてくるギルギット川を吸収して南下していく。インダス川の南がヒマラヤ山脈でナンガパルバットがその西端の山である。上流のインダス川とギルギット川に挟まれた北方面がカラコルム山脈でK2に代表される。ギルギット川と下流のインダス川に挟まれた西方面がヒンズークシュ山脈で、この合流地点が三山脈の合流(境界)ポイントとなっている。道路脇の展望台に左下写真の掲示板があり、右下写真の合流の様子が望める。
昼食は少し遅くなったが、ギルギットに着いてから。高台にあり見晴らしの良い高級ホテル、セレナホテルで。料理は豊富で美味しくて、少し食べ過ぎた。
17時頃にラカポシのビューポイントに着いた。夕方なのに雲一つない。初登ルート(1958年、南西スパールート)は反対側であるが、この正面の北稜ルートを初登したのは、1979年の早稲田大学隊で第3登であった。正面グルメット氷河にベースキャンプを置き、頂上直下でのビバークののち成功した。地元フンザの人々からは、この登攀こそ真の登頂であると大きな称賛を受けた。
19時すぎに、フンザ地方の中心地カリマバードのフンザエンバシーホテルに着いた。 クンジェラブ峠越えパミール大横断の旅(その3)へ 続きます。 |