ルウェンゾリ(5109m)登頂とナイル源流の旅(その3)

ブジュク小屋を経て、アタック基地のエレナ小屋へ

2月17日、ジョンマテ小屋の早朝、ポーランド人のけが人を新型の搬出用タンカーにくくりつけ、7〜8人のポータで運ばれ下山していった。8時頃雨が降りだす。すぐに止んだが徐々に山の天気になってきた。9時出発、ブジュク川を渡って第一湿原を歩く。ここは木道が一直線続く道に改良されたため、泥だらけの湿原のイメージはない。

ローワ・ビゴボグ(第一湿原)は木道が続くSさんとチーフガイドNASONI

ビゴ小屋は、エミン、ゲシ、ポータル山塊への分岐点にある(左下写真)。第二湿原に入る。ここが湿原の中心地のようだが、ありがたいことに雨が少なかったのかそれほど潜るところもなく通過できる。もちろんガイドのトレースに従ってであり、踏み外せば潜る。

ビゴ小屋アッパービゴボグ(第二湿原)

ジャイアントロベリアやセネシオの林立する少し異様な雰囲気の中、せせらぎに変わったブジュク川を渡渉すると、絶好の休憩場所に着く(右下写真)。11時少し前、ここまで2時間くらいで、中間地点と考えられる。

ジャイアントロベリアとJOMADO渡河とJOSEPH

中間地点から1時間ほどでブジュク湖が現われる。湖のまわり第三湿原?ここは第二湿原よりも潜るところが多かった。13時40分、ブジュク湖の先の小高いところにあるブジュク小屋に着いた(3980m)。
休憩後、1人でガイドのJOMADOを連れて、シュトウルマンパスの方に登ってみるが雨が降りだし、高度計で100mほど登って引き返した。夜半、雨、風、雷が強まる。

ブジュク小屋に到着ブジュク湖を望む

2月18日、前夜は低気圧が通過したのか?雨が断続的に強く降った。もし今日がアタック日なら登頂は無理かな?と思う天気である。同じ日に入山した単独行のイスラエル人の若者はどうしたかな?と思い浮かぶ。彼は一日早くブジュク小屋に入り、昨日はブジュク小屋から直接マルゲリータに登る新しいルートに入っているはずだが?
どうも風邪をひいたようで喉が痛い。Sさんからイソジンをもらいうがいをする。ジョンマテ小屋とブジュク小屋では、あきらかに周囲の雰囲気が変わった。4000mの高所に来た違いである。
ブジュク小屋出発風景では、みんな雨具を着用している(下写真)。エレナ小屋までは5時間とあるが、3時間少々で行くだろうから9時半出発でよいとのNASONIの指示で、9時40分頃のゆっくりとした出発となった。

ブジュク小屋出発風景1ブジュク小屋出発風景2

1時間強の登りで峠の展望台に着く。ブジュク湖他が良く見えるが、上は雲で被われていて、ここはスコットエリオットパス方面との分岐になるが、パスの方もよく見えない。
峠から少し行ったところから岩場に変わる。苔がついた滑りやすい岩で、ポーランド人もここで捻挫したようで注意して歩く。この岩場を考えて今日は、長靴から登山靴に変えた。

ブジュク湖を見下ろすエレナ小屋に到着

3時間半かかって、13時10分にエレナ小屋(4540m)に着いた。寒々しい感じの場所です。トイレ小屋は少し離れている。

トイレ小屋夕食のマカロニ

ときおりガスが晴れると、エレナ氷河、サボイア氷河の末端が顔を出す(下写真)。

サボイア氷河の末端エレナ氷河の末端

ルウェンゾリ登頂とナイル源流の旅(その4 )へ 続きます。

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