ラダック山脈6000m峰登頂の山旅(その5)

パンゴン山脈はあきらめ、2つ目の6000m峰ギャップ・カンリ(6109m)登頂へ

8月11日、5300mのテントサイトの後ろには、5900m峰がそそり立つ(左下写真)。9時、パンドン山脈目指しハロン村の方向に下山する。ヤクの大群に出会う(右下写真)。

5300mのテントサイトヤクの大群(パンドン山脈をバックに)

途中にのぞく支谷の奥にはGongmalaの方向に白い6000m峰が顔を出す(左下写真)。そして、ハロン村の広い草原に下山する(16時)。すでに一部のテントが張られている(4410m、右下写真)。

支谷の白い6000m峰ハロン村の草原に下山する

真近に小川の流れる広い草原は、パンゴン山脈の山々を眺められる最高のテントサイトです。しかし、正面のハロン峰の登路になる谷には草地が見られず、テントサイトが見つけられない。落石が多そうなことを含めて、登攀対象からはずされた(右下写真)。

食事用テントに小川の流れハロン峰(右)、谷にテントサイトが見つからない

8月12日、今日は休養日。昨年日本隊が登ったマリ峰(Mari、6585m)とその右奥に最高峰のカンジュ・カンリ峰(6724m)などが見えている(右下写真)。トラックが夕方この村にやってきて、朝方に収穫品などを積んで出発する(右下写真)。

マリ峰(左)とカンジュカンリ方面を望むトラックが1日1便通る

広い草原の向こう側には、チブラ村(Chhibra)があり、狭い流れを渡り、橋を渡り出かける。珍しいのか歓待される(左下写真)。リジン峰(6170m)が望める。今日この方向に偵察に出かけていて、14日にNZ人が登ることになる。

Chhibra村へ出かけるリジン峰(6170m)を望む

小さな村にもゴンパがあり、お参りする。今日の偵察の結果、日本人は白い雪を被った谷奥にある山(ギャップ・カンリ)に、NZ人はリジン峰を目指すことになる。山名は、下山後、サトー村(Satho)の老夫婦に尋ね、教えてもらった名前です。

村のゴンパゴンパ内

8月13日は、5100mまで登り、テントを移設した(左下写真)。

<ラダック山脈横断図(Olizane15万分の1地図)>

5100mにテントを移した8月14日、雪面右のガラ場を登る

8月14日、日本人4名は、雪面右のガラガラの岩石混じりの尾根を登って稜線に出る(右上、下写真)。TS発、5時20分。稜線着(5930m)、9時50分。

ガラ場の登行目指すギャップ・カンリの雪稜と雪面

ギャップ・カンリの奥に山々が続くアイゼンを着けて雪面歩行

ギャップ・カンリの奥に山々が続くが(左上写真)、まずは最初に見える山まで。雪面に出て、アイゼンを着け、アンザイレンする(10:45〜11時)。気持ちの良い雪面登攀で、11時55分、ギャップ・カンリに4人全員登頂する。GPSで6109m、Olizane地図には標高の表示はないが、コンターから6000mは越えている(奥の白い山に6240mの表示あり)。

ギャップ・カンリ頂上(6109m)ハロン峰(Harong、6300m)を望む

人が登った形跡はない。またケルンを積む(左下写真)。カラコルム山脈の山々も見えている(右下写真)。

頂上でケルンを積むカラコルム山脈方面を望む

12時45分、頂上発、16時35分、TS戻り。

ラダック山脈6000m峰登頂の山旅(その6)へ 続きます。

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